さんまのアレコレ Ⅱ
さんまのアレコレ〜週刊現代15/10/10号より〜 その2
週刊現代さんより「さんまの一生」という素晴らしい記事のご紹介。
その1からの続き
・東西で違う姿かたちと食文化
ダツ目サンマ科に属し、世界に4種類が確認されています。
日本で馴染み深いさんまは北太平洋に広く分布し、ロシアや韓国、台湾でも食される。
「ロシアや台湾では缶詰に加工することが多いようです。
最近は台湾から東南アジアへの輸出も増えています。」
一方、南半球や大西洋には、同じサンマ科だが、口先が長く尖った
ハシナガサンマが棲息。日本でおけるサンマほどポピュラーな存在ではないものの、イタリアでやスペインで食べられている。
コラム2〜プロ直伝、新鮮なサンマの見極め方〜
さんまの下腹部には、生殖器と肛門の2つの穴がある。
「鮮度が落ちると穴が開いて一つに繋がってしまいます。キュッと締まったものを選びましょう。」(築地市場さんま担当者)
くちばしが黄色いさんまも、新鮮な証拠だ。
コラム3〜さんまの内臓も美味しい理由〜
さんまはなぜ、内臓を取り除かずに食べられるのか。
「さんまは胃がなく、腸も真っ直ぐで短い。エサがしっかりと消化吸収されず、
30分ほどで排出されるため臭みが少なく、美味しくいただけるのです。」
イタリアでは、マリネ。オイルに漬け込み保存食として。生食はしません。
ロシアや台湾でも、オイル漬けや水煮の缶詰が国民に愛されている。
韓国では、鍋や煮物の具のほか、日本と同じように塩焼きも一般的。
いかがでしょう?
このほかにも、さんま漁の「棒受網漁」に密着していたり、
「究極のさんま焼き師」の美技を紹介していたり、
さんまと日本人の関係を歴史から紐解いたりと、大変興味深い内容が盛り沢山です!
ただ、この記事からもわかるように、今、さんまの資源が危ないです。
公海で横行する台湾などの漁では、まだ十分に大きく成長していないさんまを大量にとってしまうのです。
というのも、彼らは日本とは違い、さんまを生では食べず、缶詰などの保存食にするのです。
そのため、船でとった獲ったさんまはその場で冷凍保存され、長期間の漁を終えたのち、国にかえり、そこから輸出していくのです。
今夏、「北太平洋漁業委員会」が設立されたとありましたが、密漁なども横行している台湾漁船。
はたしてどこまでこの委員会が機能し、さんま資源を守れるかが問題です。
日本の秋の味覚の代表であるさんま。
これがないと、やはりどこか物足りない秋になってしまいます。
日本酒のひやおろしと、さんま。
今年は不調でしたが、来年こそは、美味しい日帰りトロさんまが食べられることを期待しましょう!
ありがとうございます。