小麦の自給率、ご存知ですか?
パン、うどん等麺類、ケーキ、お菓子、、、
みなさんの食卓に並ぶ機会の多いであろう小麦をつかった食品。
日本は、主食である米の自給率は98%と高いが、
同じく主食として食卓にあがる割合の高い小麦の自給率は、なんとたったの13%。
先日から、当店では国産の無農薬の小麦粉を使っております。
そこで今回は、そんな小麦のお話です。
最新の平成26年度発表の日本の食料自給率率は、カロリーベースで39%です。
これを、品目別に見てみると、高いもので
お米が98%
野菜が76%
魚介類が67%となっております。
低いものですと、
畜産物の17%(輸入飼料分を含めると64%)
小麦の13%
油脂類の3%です。
さて、今回は小麦のお話なので、それでは次に小麦の製品別の自給率を見ていきましょう。
平成21年のデータでは、
・日本めん用 60%
・中華めん用 5%
・その他めん用 7%
・パン用 3%
・菓子用 14%
・家庭用 23%
・その他製粉2%
これが現状です。
輸入小麦の問題点については、以前にも投稿しました
ポストハーベスト問題などがあります。
詳しくは、『スローフード小杉 ポストハーベスト』で検索!
当店では今回の小麦粉の前にも、こだわりの国産小麦粉を使っておりました。
そして今回、縁あってもう1ランク上がった、 国産の無農薬小麦になりました。
先日、この小麦粉を使いうどんを作りましたが、まさに絶品。。。感動しました。
と、同時に今までの農薬有りの小麦粉には戻れないな、
こう思いました。それほどまでに違うのです。
普通の栽培と無農薬有機栽培。これは一体なにが違うのか。
わかりやすく言えば、手間です。
仕入先のオーガニックファームまんのう様に聞きました。。
とにかく、無農薬の小麦作りは雑草との戦いだそうです。
これらを楽するために、ほとんどの農家さんは農薬や化学肥料に走ってしまいます。
ですが、農薬や化学肥料を使うということは、その土壌や水質を汚染するのとほぼ同義です。
さらに、除草剤や殺虫剤等の農薬は、周りの生態系への悪影響も及ぼします。
これでは、環境破壊も同然。どんどん土壌は悪くなり、さらに化学肥料が必要になったりと、悪循環です。
では、なぜ小麦を作る農家さんが増えないのか。 有機栽培をしないのか。
まずは、供給の不安定さです。
小麦というのは収量が非常に不安定で、豊作だと思っていた年でも、収穫の直前に大雨が降ってだめになるということもあります。
慣行栽培ですらそうであり、有機栽培だとなおさら。
やはり、日本は風土にあったお米の国だとつくづく痛感します。
国産の有機穀物は他で代用がきくというものではないため、不作の年には取り合いになることも少なくないそうです。
また、日本の現状では、有機小麦単体で生計を立てることは非常に難しく、よほど好きでやるか、趣味でやるかといった世界だそうです。
小麦以外の生産物や加工品なども扱い、生活提案として、
小麦などの国産有機穀物を打ち出すことでその点をクリアするなどして試行錯誤しているところがほとんどです。
需要があるのにもかかわらずどうしてやる人が増えないのか?
そして何より問題なのが、、、儲からないのです。
先ほども述べましたが、無農薬の有機小麦を作るのは よほどの物好きか趣味の世界の話。
こういわれるほど、これだけで生計を立てるのは困難なのです。
それに付け加えて、TPPの問題もあります。
現在は農家への補助金の制度があるそうなのですが、
この補助金も目をつけられる可能性もあるのです。
お金儲けでやっている農家さんのほとんどは、これきっかけで辞めてしまうのではと言われているとか。。
これでは、これから農業を志す若い世代にあまり興味を持ってもらえない可能性も。。。
若い世代が育たなければ、この国の農業もいよいよ本格的に危険です。
近所にある農協の直売所にたまに仕入れの買い物に行きますが、50代の私ですら、まわりのお客さんと比べたら全然若い。。
つまり、野菜、ひいては食への若い世代の関心が低いのです。
私もこうして日々発信しておりますが、、、
これが、少しでも全国で頑張っている農家さんの応援になればと思います。
美味しい食材がなければ、スローフードは始まりません。
全国の頑張っている農家さんに、感謝!!
ありがとうございます。
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