またもや食品業界での不正が
”廃棄ローストビーフ”が食卓を襲う〜週刊文春4月21日号より〜
先日より、『激安食品が30年後の日本を滅ぼす!』を紹介しておりますが、そんな中、またもや食品業界での不正が明るみになりました。
週刊文春さんを参考にご紹介していきます。
今回問題となったのは、京都の食文化を支える京丹波で、地域ブランド発信の中核を担ってきた「丹波ワイン」
こちらのメーカーさんは、良いワインを作る業者さんで、私も大阪時代、取引しておりました。
特に白が良かったと記憶しております。
そんな「丹波ワイン」が2013年に製造し、食品衛生法違反と指摘されて回収したローストビーフを、
14、15年に客へ提供していたことが6日、同社や府南丹保健所などへの取材で分かった。
保健所には廃棄すると伝えていたが、賞味期限(14年3月)が切れたものを町内のレストランで提供するなどしていた。
食中毒などの健康被害は確認されていないが、保健所は3月25日、廃棄するよう文書で再度指導した。
丹波ワインはブロック肉を固める結着剤を使ってローストビーフを製造していたが、
食品衛生法に違反する結着剤を一部で使用したため、13年11月、約50キロを自主回収したと発表した。
この際、保健所には廃棄すると報告したが実際は約1割しか処分せず、
在庫の一部と合わせていずれも賞味期限切れの約80キロを14年4〜10月、町内のレストランで加熱して提供し、
15年4月にも「牛ロースト丼」として販売したという。
同社の担当者は「廃棄する品と他の在庫を混在させてしまった」と釈明している。【野口由紀】(参考:毎日新聞2016年4月6日 20時14分)
F.B.pageの了解の上、紹介させていただいています。
まず、そもそもの問題点は、2013年に製造したローストビーフ。
何が問題かというと、成型肉ということです。
牛肉は表面に大腸菌などの食中毒菌が付着しています。
ですが通常は加熱すれば死滅します。
ところがいくつかの肉を結着剤でくっつけた成型肉の場合には、肉の表面が内側に入り込むので、よく火を通さなければならないのです。
今回は、表面のみを加熱するローストビーフにこれを使用したので、問題となったのです。
ちなみに、結着剤にはリン酸塩系が主に使用されています。
これは、体内のカルシウムを排出してしまう働きがあるので、骨粗しょう症の原因と言われいますし、成長期の子供の発育を阻害すると言われています。
取りすぎには注意しましょう。
もう一つの問題点は、廃棄せずに冷凍保存した肉の賞味期限です。
今の食品衛生法では、最終加工日を表示すれば良いのですが、その解釈も業者任せ。
なので、何年も冷凍した挙句、「解凍した日」「ラップをした日」などが表示されることもあるのです。
その結果、賞味期限もそこから再設定できてしまうのです。
週刊文春さんの最後は、こう締めくくられてしました。
「食品業界はまだ暗黒大陸です。消費者は、適正な食品を求めるのなら、その分のコストを負担しなければなりません。現在は、安全に対するコストが軽視されています。」
廃棄食品問題は、消費者の激安志向の当然の帰結なのかもしれない。
またまた、このような問題が明るみになりました。
同じ業界にいる者として、本当に恥ずかしく、情けない限りです。
保健所から指導があった時点でちゃんと廃棄していれば今回の問題には至らなかったのでしょうが、、
会社の体質、業界の体質というのはそう簡単に変わる者ではないのだな、と痛感いたしました。
今回問題となった成型肉。
もしご自宅で調理することがあれば、必ずしっかりと火を通してください。
安い牛肉などでも、脂を注射器で注入しているケースもあります。
この場合も、同様によく加熱してください。
本当は、国産の生産者の顔が見えるような安全なお肉を召し上がっていただきたいですが。。
当店はこれからも、本物にこだわります。
ありがとうございます。
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