アレルギー医療の常識が変わった?! その2
-- 最近はこの種の記事が多く見られますが、アナフラキシーショックなどの危険と隣り合わせですから、安直に素人判断で実行するのは避け、アレルギーに詳しい医師などと相談しながら進めるようにしてくださいね。waca-jhiより --
妊婦も赤ん坊も避けるより食べるべき!アレルギー医療の常識が変わった!その2
〜週刊文春4月28日号より〜
衝撃の内容です。全文ご紹介しています。
アトピー、アレルギーでお悩みの方。
妊娠中、授乳中のお母様は必見です。
〜食品由来のスキンケアに注意〜
生後数年は、体内の免疫システムが作られる時期だ。アーミッシュのように、体内へ最近がよく侵入してくる環境だと、将来起こるであろう多くの細菌侵入や感染症などに備え、より多くの免疫細胞が作られるのだ。
ならば、私たちも家畜と触れ合えば、アレルギーを防げるのだろうか?実際にそれを調べたのが、オークス大学のグレテ・エルホルム博士だ。
「都会でアレルギーを発症した人が田舎に移住した場合、どう変化したか。八千人を対象に、15年にわたって、追跡調査しています」
幼少期からひどい花粉症に悩まされていた男性は、17歳で田舎に移住、20年以上を農場で家畜の世話をして過ごしてきた。
「以前はシバ花粉などに強い反応がありましたが、なくなりました。ほぼ完治といえる状態です」
今度の休みは農場にでも足を延ばすか!そう思った読者もいるだろう。しかし博士はこう付け加えた。
「数週間の休暇では意味がありません。症状の改善には十数年程度は必要です」
予防の道筋は見え始めた。ならば、そもそもひとはなぜアレルギーになるのだろうか。これについても、ラック教授が興味深い調査研究結果を明かしている。
小児アレルギー科の臨床医でもあるラック教授は、1990年代に入って、未就学児にピーナッツアレルギーの発症が増えていることに気がついた。着目したのが、赤ちゃんの時期に使っていたスキンクリームだ。
「発症者の実に91%が、生後半年以内にピーナッツオイル入りのスキンクリームを使っていたのです。一方、このスキンクリームを使っていた子どもの中でも、特に肌荒れやアトピー性皮膚炎を持っていた子どもがピーナッツアレルギーを発症していた。当時、売られていた精製が不十分なピーナッツオイルが原因だと考えています」
筆者が周囲のママ友たちと話していると、「食品由来のスキンケアならば安心」と考える人は多い。だが実は、精製が不十分な場合などはアレルギーの原因になりうるのだ。
「アレルゲンが先に腸から入るか、あるいは皮膚から入るか、それがアレルギーになるか否かを左右する。先に腸から吸収できれば、Tレグが作られ、アレルギー予防になる。でも先に皮膚から入れば、攻撃対象として記憶してしまうと考えられます」
これを裏付ける実験を、兵庫医科大学の善本知広教授が行っている。
「肌荒れを起こしたネズミの皮膚に卵白を塗り、皮膚内部へと浸透させる。その後、ネズミに卵白を食べさせると、ネズミは激しいアナフィラキシーショックを起こしたのです。しかし、卵白を先に食べさせておいてから、皮膚から卵白を浸透させた場合は、ネズミは再度卵白を食べさせても変化は起きなかった。しかも、Tレグが増加していました」
番組では取り上げていないが、2010年頃に日本で、通販で人気の石鹸の使用者が次々に小麦アレルギーを発症する事件があった。
その原因も同じメカニズムだという。保湿成分や泡立ちを良くするために、石鹸に使われる加水分解コムギという人工の成分がある。問題の石鹸では、その分子量が通常よりも大きかったために、皮膚から侵入した際に免疫が「外敵」と記憶。酷似した分子構造を持つ、パスタやパンなどの小麦を石鹸使用者が摂取した場合、激しいアレルギー症状が起きることとなった。
これの予防法を、前出の大矢医師に聞いた。
「まず妊娠中、授乳中のお母さんは、ご自身にアレルギーがない限り、できるだけ多くの種類の食品を、バランス良く食べてください。一方、離乳食については注意が必要です。皮膚からのアレルゲンの侵入ですでに、発症している可能性があるからです。初めての食品を与える場合には、必ず一種類ずつ、耳かきひとさじ程度の極少量か。異常がなければ徐々に増やしていく。アレルギーが疑われる症状が出た場合には、医師に相談してください」
〜大人のアレルギーも治る〜
代表的なのが、14年に、保険が使えるスギ花粉症の根治療法として、大きな話題となった舌下免疫療法だ。花粉が飛び始める三ヶ月以上前から毎日、花粉の成分が入った液体を舌の裏側に垂らすというものだ。
千葉大学医学部の岡本美孝教授によると、7割に症状の改善が見られ、そのうち二割は根治したという。
「効果が出た人は、スギ花粉に対するTレグが増えていることがわかっています。逆に効果がなかった三割の人はTレグが増えていなかった。
将来的には、花粉症の治療だけでなく、予防にも使える方法だと考えています」
国内ではもう一つ、花粉成分を含むお米を食べるだけという根治療法が20年の実用化を目指している。
最新の遺伝子改変技術で花粉のダンパク質の免疫反応を抑制する部分だけをお米の中に発現させたものだ。
臨床実験が行われている東京慈恵会医科大学では、被験者に五ヶ月間、毎日一食、このお米を食べてもらい、T細胞がどれだけ減るか確認している。責任者の斎藤三郎准教授によると、「番組でも紹介した被験者の女性は、8週間で花粉を攻撃するT細胞が70%も減りました。花粉の季節でもメガネやマスク無しで外出できるほどでした」
一部で試験的な応用が始まっている、食物アレルギーの子どものための「経口免疫療法」も紹介したい。
まずは、食べられるアレルゲンの限界量を医師の立会いのもと、慎重に調べる。そして、子どもの免疫の変化のしやすさを利用し、限界量よりも少ない量を食べ続けることで、少しずつ限界量が上がるのを待つ。
前出の大矢医師が語る。
「続けていくうちに、かなりの割合のお子さんでアレルギー症状が消えます。ただし、自己判断で食べさせるのは危険です。この方法で研鑽を積んだ専門医の元で行うといいでしょう」
本の校了後にも、続々と新たな研究成果が明らかになっている。イギリスのラック教授も大矢医師も、
「離乳食の開始時期を早めたほうが、アレルギーの発症率を抑えられた」
という実験結果をすでに得ているのだという。大矢医師の言葉を借りれば、私たちはまさに
「Tレグの発見を契機として、アレルギーを激減させる手段を手中にしつつある」
アレルギーに苦しむ全ての人が、最新治療の恩恵を受けられる日が来ることを願う。
私の子育て時代も、アレルゲンはできるだけ避けるべき。食べ過ぎでアレルギーになる。
と言われておりました。
本当に、衝撃の内容です。
経皮毒という言葉があります。
口から入るものが体内に影響を与えることはもちろんですが、皮膚、特に顔や頭皮など、、から摂取されるということも覚えておきましょう。
特に、妊娠中の方や授乳中の方は、化粧品からスキンケア用品まで、一度見直して見るといいかもしれません。
アレルギーの予防法として挙げられていた、お母さんはたくさんの種類の食品をバランス良く食べること。というもの。
これも、よくよく考えてみれば当たり前のことなのですが、、、
こういったことが当たり前にできなくなってしまっている現代なので、アレルギーのお子さんも増えてしまったのかもしれません。
口に入れるもの、皮膚に塗るもの。
まずはこれらに気を配りましょう。
ありがとうございます。
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