激安食品が30年後の日本を滅ぼす! その9
必見!『激安食品が30年後の日本を滅ぼす!』著・河岸宏和氏 その9
近年、外食産業の内部告発や医療関係の内部告発系の書籍が増えてきました。
その中でも、一際目に止まったこちらの本。
『激安食品が30年後の日本を滅ぼす!』
まさに、私が普段から訴えていることがタイトルになっておりましたので、購入いたしました。
ちなみに、著者である河岸宏和氏は、
先日ご紹介した週刊文春さんの「あぶない「激安食品」はこうして見破れ!」にも登場しております。
今回は、この本の中でも特に私が気になったところをご紹介していきたいと思います。
興味深い内容の数々、ぜひご覧ください。
その9では、激安の現場で行われていることを、より詳しく解説しております。
〜賞味期限の日付を先延ばし、安く卸す!〜
スーパーが食品を安く仕入れるための、一番手っ取り早い方法は、食品問屋から消費・賞味期限の切れそうなものを安く買い叩くやり方です。
消費・賞味期限の表示については、食品表示法で規定されています。以前は、食品の表示についてはJAS法と食品衛生法が管轄していましたが、複数の法律で定められていたので、非常に複雑なため、2015年4月から食品表示法に一元化されました。同法では、問屋とスーパーの取引などBtoB(企業間取引)について、表示義務の必要があると定めています。そのため、期限表示は行われています。
ちなみに、賞味期限はおおむね5日以上日持ちする商品の期限で、消費期限はおおむね5日以内日持ちする商品の期限です。
では、この期限設定は、誰が行っているのでしょうか?法律では「その食品をよく知っている者」とされており、メーカー、もしくは食品問屋が行っています。
消費・賞味期限は、法律によって「パンは3日」「チーズは10日」などと決まっているわけではなく、業者が自由に決めることができるのです。
法律では、期限の設定は「科学的、合理的な根拠が必要」としていますが、
その道標となるルールは一切なく、実際の現場では、業者が「なんとなく」決めています。
なかには細菌検査・官能検査などをしっかり行い、その商品が食べられることのできなくなる日を調べているところもありますが、それは一部の業者だけです。
「え?」と思うかもしれませんが、それが現実なのです。
〜中略〜
では、その商品の消費・賞味期限が切れそうになると、問屋はどうするのでしょうか?何とかロスさせないために、安くても構わないから、スーパーに売りさばきたいと考えます。
激安スーパーにとっては、願ったり叶ったりです。
スーパーは問屋から1円でも安く買って、消費者に安く販売します。スーパーが「賞味期限がちかづいています」など断った上で、販売しているのであれば、この取り組みは、特に悪いとはいえません。
ー賞味期限の先延ばしは、法律違反じゃない!?ー
問題は、食品問屋が、期限が切れそうな消費・賞味期限を”勝手に”変更するケースです。例えば、6月8日が期限の食品があった場合、期限が近づくと、「まだ大丈夫だから」と、6月20日に変えるなど期限を先延ばしし、スーパーに安く卸すケースがあるのです。
『そのカラクリは?〜賞味期限が段ボールに印刷されているのは?〜』
普通、消費・賞味期限の日付は、食品を包むパッケージに印刷されているものですが、
食品問屋やメーカーでは、食品を包んだ袋ではなく、その食品がまとめて入っているダンボールに印刷してあることが多くあります。あるいは、シールが貼られているケースもあります。
なぜでしょうか?
実は、消費・賞味期限の日付変更をしやすくするためなのです。
食品一つひとつに、期限を印字していたとしたら、日付の再設定は難しくなります。一つひとつのパッケージを変えたりしないといけなくなるからです。
しかし、ダンボールであれば、違うダンボールに変えればいいだけです。あるいはシールを貼り変えればいいだけです。
これは食品問屋やメーカーの”悪知恵”です。
「それは法律違反でしょう!」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。一度決めた消費・賞味期限を変えてはいけない、という法律は存在しないからです。
業者が消費・賞味期限の設定を行う際は、前述したように「なんとなく」決めているケースが多いのですが、そのとき、一つの基準になるのが「製造日」です。
この「製造日」について、食品衛生法では「最終加工した日」と定義しています。
この「最終加工」は「食品を作った日」ではなく「解凍した日」「ラップした日」など、業者が自由に決めて良いとされています。つまり、製造日の解釈で、賞味期限はいかようにも、再設定できるのです。
…続く。
スーパーで買い物をする際、裏の原材料の欄を見る人は少ないかもしれませんが、賞味期限は大体の人がチェックするかと思います。
忙しいお母さんで、週末にまとめ買いをする方などは特に気にされますよね。
その表示ですら、本当かどうか怪しいこの実情。
これは、昔ながらの八百屋のときはあまりなかった問題かと思います。
私はよく仕入れをかねて、近場の農協の直売所へ行くのですが、そこではなんと、50代の私ですら若者扱いされるほど!
それほど、年配の方が多く、また若い世代の方々が利用していないのです。
正直、ここで問題としている激安スーパーよりはお値段はします。
ですが、その分美味しさと健康と安全を買っていると思えば、安いものです。
ぜひ、お近くの農協の直売所など、足を運んでみてください!
地元の地域の農家を応援しましょう!
ありがとうございます。
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