改めて考えるトランス脂肪酸問題
まず「トランス脂肪酸」について ですが、自然な食品にもそこそこ含まれている成分です。(物にもよりますが2~5%程度)
しかし メーカーは 自然な物を使うと大変高価になってしまうため マーガリンやショートニング ファットスプレッド等
本来 植物性の液体の状態ならトランス脂肪酸はホトンド含まれていない油を(強制的に固めて使用するため)「部分水素添加」という加工を行ってきました。
結果的に 自然には存在しないレベルの大量のトランス脂肪酸が食品に含まれる事になったのです。(自然界の4倍~10倍以上)
近年 そこが問題視されたため 米国では 各メーカーへトランス脂肪酸を低減する努力指導等で2003年から80%前後も消費量を削減して来ましたが それでもまだ大量に摂取している人が多いとの事から今回の禁止措置に・・・
そもそも自然な物だとしても人工のものだとしでも 無ければ無い方が良い成分なのは 現段階の研究では ほぼ間違い有りませんし それらが原因となる病気による医療費高騰にも大きく影響を与えるので各国の政府は動き出したのです。
現在 日本ではトランス脂肪酸の平均摂取量は米国に比べ 少ないとの事で 加工禁止どころか 表示義務も有りません。
「各メーカーの自主判断で 低減している」っとの事。
(これが医療費高騰してくれば変わる可能性大)
元々 植物性油を 美味しく感じ扱いやすい動物性油のように変化させた結果 動物性油の良くない部分「トランス脂肪酸」が大量に出来てしまったということなのです。
本来は 植物性油も動物性油にも 双方 良い所と悪い所がありどちらが 良い悪いではありません。
しかし企業や国は誤解したまま「植物性は健康的で 動物性は不健康」というイメージから 健康的な植物性油を使っている事を売り文句にし 結果的には動物性油より悪い油になっていたので慌てて禁止にする方向に動いているというのが真相ではないでしょうか。
もちろん トランス脂肪酸が すべて悪いと断定する事も出来ませんし微量なら何らかの効果があるのかもしれません。
10年後20年後にはこの見解も変わっているかもしれません。
それでも自然に近い物を食べていれば これほど大きな問題にはならなかったはずです。
僕自身 自然な物が良くて 人工物は良くないっと思い込むのはナンセンスと思っていますが 過去の例を見る限り 自然に近い物の方が リスクは比較的少ないケースが多いように感じます。
所詮人間が自然を上回ろうと考える事が愚かなのかもしれません。
(もちろん様々な研究行為自体を否定する物ではありません)
なお疑問点あれば 是非検索してみて下さい。
疑問に思う キッカケになれば幸いです。
- a seed 現代自然派調理研究家&プロデューサー Jeff -
元々臨床検査会社に勤めていた所から健康的な食事に
興味を持ち、現在は静岡県焼津市の会員制レストランで
食事と健康についての研究や料理プロデュースをやらせて頂いております。
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