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《食⇔健康をもっと知ろう》

佐賀県沖の漁場55カ所で定点観測し、タイラギの成貝はわずか1個に

海の生態系を崩してはいけません。

高級な貝のひとつ、「タイラギ」が6年連続の休漁に…

佐賀県有明水産振興センターは24日、有明海に生息する高級二枚貝「タイラギ」の生息状況調査の結果を公表した。

佐賀県沖の漁場55カ所で定点観測し、タイラギの成貝はわずか1個にとどまった。

資源回復の兆しが見られないため、漁業者は独自の生息調査をしない方針で、6年連続の休漁が決定的となった。

調査は10月11日から11月14日まで実施し、1地点当たり100平方メートルですべての生き物を採取した。

稚貝は5地点で確認し、最大16個だった。漁の目安となる「1地点で成貝100個」には遠く及ばなかった。

調査結果は、藤津郡太良町で開かれた県潜水器業者会の会合で報告された。

同会は県の調査結果を受け、例年独自の漁期前調査を行っているが、

有明海漁協大浦支所の運営委員長も兼ねる弥永達郎会長は「状況を踏まえると調査をやる価値はない。おそらく休漁になるだろう」と語った。

会議でも調査を求める意見は出なかったという。

休漁は27日に佐賀、福岡両県の漁業者で協議し、正式決定する。

福岡県側の潜水器業者会も独自調査を見送る方針。

弥永会長は「少しでも再生の兆しがあればいいが、むしろ悪い方に向かっている。

後継者もできず、日本一とまで言われた潜水技術が途絶えてしまうのが怖い」と強い危機感を吐露した。

引用:佐賀新聞(11月25日)

なぜ、6年連続の休漁が決定的となったのか。

それは、諫早湾干拓事業が原因であると考えます。

諫早湾干拓事業(いさはやわんかんたくじぎょう)とは、九州北西部に位置する、有明海内の諫早湾における干拓事業のことです。

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この干拓事業で諫早湾を干上がらせたのは、農業用地を確保するためです。

そのため干拓が完了した箇所には農業をする人が営農を初めます。

しかし諫早湾干拓により、赤潮の発生やムツゴロウの消滅など、環境が激変してしまいました。

海の生態系が崩れ、漁獲高も減り、漁業者は開門(海水を引き入れること)を要求しました。

しかし営農者はすでに農業をしてるわけですから、開けられると困る…

このような問題が、現在起こっているのです。

総事業費:2,533億円もかけて、無駄なような気がしてなりません。

そして裁判の費用も含めたら、莫大な費用がかかっていることは、容易に想像できるのではないでしょうか。

千葉県幕張本郷のレストラン"スロフード小杉" さんの
了解をいただき、F.B.pageから紹介しています。

訴訟をめぐる動きについての、URLを貼っておきます。

https://www.jiji.com/jc/graphics

タイラギとは、国内で食用になる二枚貝としてはもっとも大型です。

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大きい貝殻に一個だけの貝柱を食べるために、非常に高価なものであり、高級すしネタのひとつでもあります。

一般にはほとんど出回らず、主に料理店などで利用されます。

そんな高価なタイラギが6年連続で休業になると知り、大変残念に思います。

何度も言いますが、海の生態系を壊してはいけません。

貴重な日本の海の資源を守り続けていくことが重要だと思います。

                  

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