waca-jhiのブログ

《食⇔健康をもっと知ろう》

パン事情 臭素酸カリウムはなぜ使う?

よく○○社のパンには「臭素酸カリウム」が使われている!っというお話を聞きますが 一体何のため使われているのか?

 

 臭素酸カリウムは その毒性が高い為に使用を禁じている国が多いです。

 

もちろん日本でも食品添加物としては認められていませんが残留しないという前提で 実際は使用されています。

  逆に 英国では、1990 年、臭素酸カリウムが最終食品に残留しないという確証が得られないとして使用が全面的に禁止。

 EU全体でも 臭素酸カリウム発がん性物質のリストにあり

  加盟国のほとんどは 1997 年までに使用を禁止しています。

 f:id:wacag:20140322130641j:plain

そもそも なぜ使うのか?

 

これは分かりやすく言うと 発酵して膨らんだ状態を長時間安定的に維持する為に 使われています。

 

 大きな工場では 時間かけて発酵させた物を工場内で移動させながら最終的に焼き上げます。

 

その時に 当然ですが 一気には焼けないために 

 多少時間が経っても気泡が潰れないように臭素酸カリウムを使うのです。

 

つまり「ふっくらフワフワ」を維持するために使うのです。

その方が大きく見えて 割安感も出ますから・・・

 

詳しく知りたい方は以下URL参照下さい。

公益財団法人 日本食品化学研究振興財団 

それはともかく では臭素酸カリウムが実際に残留していないのか?

 

それらを検査した事があるのか?

 

 僕の北海道のフレンドさんが 道内での検査結果のページを教えて下さいました。

 

 以下URLです。

http://www.iph.pref.hokkaido.jp/Kankobutsu/Shoho/annual37/shoho370204.pdf#search='%E8%87%AD%E7%B4%A0%E9%85%B8%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0+%E3%83%91%E3%83%B3

昭和58年度~61年度の少し古い資料ですが これを読む限りY社だけでなく結構多くのパン会社が使っていたようです。

 

 242業者中 53業者が使用

 

 上記のような使用理由を考えれば どこの会社も使っている可能性は否定出来ません。 

 大規模になればなるほど 臭素酸カリウムの効果は絶大だからです。

 

こういう事を書いていると 必ず「そんなことを気にしていたら何も食べられないよ」っと言う方もいらっしゃいますが 

 

そういう極端な話でなく

「単純にリスクの大きい方と小さい方とどちらを選びますか?」「あなたの子どもさんにどちらを食べさせたいですか?」っというお話です。 

 

  このページはF.B.ページ "A seed" さんの了解をいただき
2014-3-23に紹介させていただいた記事の再掲です。

  

また上記の試験結果で怖いな・・・と思うのは・・・

______

 

 今回の調査で臭素酸カリウムが検出された2試料については、使用基準を超えて小麦粉に添加されていたと思われる。

 ______

 

ここです。

 

これは実際に添加物を扱っている方に聞いた話ですが 会社によって 現場では それほど厳密に管理していないことも有るそうです。

そういうケースの場合 上記のような 入れ過ぎてしまうという状態が発生するのです。

 

 添加物自体も 毒性うんぬん言えばキリがありませんが

僕は まず 人間が 手を入れる回数によって 上記のようなリスクが増大する事も考慮して欲しいのです。

 

 単純に言って 臭素酸カリウムを使わなければ、そもそも リスクは減ります。

 

それなのに 企業が使うのは それだけ企業としてメリット(利益)が大きいからなんです。

 

ふっくら大きくてフワフワで 柔らかいパンを求めるのはアゴが強くない日本人の骨格からしても 分からなくはありませんが

 その為に 様々な添加物が必要となり リスクが増えるなら僕は不要だと思います。

 

また消費者も やたらと ふっくらフワフワの柔らかい食感ばかり求めると おかしな方向へ行ってしまいます。

 

 本来 極力 余計な物を入れずに作ったパンは ずっしり重たかったりして 無闇に膨らんではいないからです。

 

 私たち消費者が意識を変えれば 企業もきっと変わります。

 

 私たち消費者が声を上げていく事で、より良い社会に変わっていくはずだと僕は信じています。

 

 実際 ふっくらフワフワで柔らかいパンよりも

ずっしりして小麦の香りと味が良いパンが売れるようになれば きっと企業も臭素酸カリウムを使わなくなるでしょう。

 

いつも言いますが 「みんなが知って 選ぶ事」

これは企業への投票みたいな物です。

 

 正しい物を選ぶ事は 良くない企業の姿勢を正し、また 選んだ企業を応援する事に繋がるのです。

 

- a seed 現代自然派調理研究家&プロデューサー  Jeff -
元々臨床検査会社に勤めていた所から健康的な食事に
興味を持ち、現在は静岡県焼津市の会員制レストランで
食事と健康についての研究や料理プロデュースをやらせて頂いております。
https://www.facebook.com/aseed.jp

                  

過去記事は目次代わりにpinterestに貼ってありますので、いつでもご覧ください。

食⇔ #健康 をもっと知ろう i Pinterest

                 

 

彦根市漆芸家、坂根龍我さんの作品などは waca-jhi's diary

waca-jhiのblogの一望は wab's blog