化学調味料はサトウキビからなのか?
「サトウキビ」から出来ているというのは厳密に言うとウソ。
いまだに「サトウキビから作られているから自然で安心なんでしょ?」なんて人がいるので 再度アップします。
調味料(アミノ酸等)ってよく原材料にありますがこれらは 俗に言う「化学調味料」「うま味調味料」 の事。
その他 「グルタミン酸ナトリウム」とも言います。
「等」となっている場合 複数入ります。
さて これらグルタミン酸ナトリウムは 俗に・・・
1 サトウキビから作られている。
(サトウキビの成分を発酵させているかのような表現)
2 発酵調味料だから味噌やお酒と同じという表現
厳密に言うと これらは ウソです。
写真は微生物のエサになる廃糖蜜
初期のグルタミン酸ナトリウムはコムギ等のタンパク質を加水分解したり石油から作ってましたが効率やコストの関係で現代では発酵法がメイン。
CM等ではサトウキビから作ると言われていますが 実際はサトウキビから砂糖を取った後の「廃糖蜜」という物を 元々 鳥の糞に存在していた一般的な「菌」「コリネバクテリウム・グルタミクス」にエサとして与えます。
その菌は 廃糖蜜の中では本来グルタミン酸は作らないのですが不要な成分を発酵過程で阻害する添加剤(界面活性剤やラクタム系抗生物質)
その他 硫酸アンモニウム等々の薬剤が加えられるとグルタミン酸を作ります。
分かりやすく言うと 菌を栄養失調状態に保つようなイメージ。
その後「苛性ソーダ」(水酸化ナトリウム)と結びつけて 顆粒状にしているのですが そういう事は言わないで
・サトウキビから出来る
(サトウキビから出来るのは砂糖です。砂糖としては使えない残りを単に微生物のエサにしているだけ)
・お酒や 牛乳を発酵させるのと同じ
(人間が手を入れ異常な状態に保たないとグルタミン酸は出来ない時点で自然発酵とは違う)
それなのに サトウキビから自然発酵させて 作っているように思わせるのは僕は違うと思います。
2014-04-07に紹介させていただいた記事の再掲です。
いつも言ってますが こうやって書くと「自然は安全で 人工は危険」っと言う論調はおかしいのでは?」っという人が居ますがもちろん違います。
細かく言えばキリが有りませんが 加工するという事は 自然な濃度から大きく変わったりして
ありえない量が混入したり、それらが原因で無意識のうちに正しい味覚を狂わせる事が良くないのです。
自然な物はいじっていない。
結果的に人的ミスが少ないと思われるだけです。
リスク発生率を考えたら自然な話。
トリカブトとかテトロドトキシンは天然ですし自然ですが 危険ですが分かっていれば避けられます。
人工的な物は 分かりません。
古くは農薬入り餃子から 昨今の冷凍食品農薬混入事件 食パンからノロウィルス等が良い例です。
加工度が高くなればなるほど物理的にリスクは高まるのです。
- a seed 現代自然派調理研究家&プロデューサー Jeff -
元々臨床検査会社に勤めていた所から健康的な食事に
興味を持ち、現在は静岡県焼津市の会員制レストランで
食事と健康についての研究や料理プロデュースをやらせて頂いております。
https://www.facebook.com/aseed.jp
過去記事は目次代わりにpinterestに貼ってありますので、いつでもご覧ください。
彦根市の漆芸家、坂根龍我さんの作品などは waca-jhi's diary
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