waca-jhiのブログ

《食⇔健康をもっと知ろう》

太るのは 食品が安すぎるから?

 米国の非営利研究機関RANDのローランド・スターム氏の研究結果からですが これを読むと日本も あながち他人事ではいられないように感じました。
 
今回 米国人の 肥満の原因は 食品価格が安過ぎる事。
その結果 安直な食生活になり 高カロリーな食品を大量に食べてしまうからではないか?とスターム氏らは発表しました。
 
スターム氏の研究では 
1930年代は 所得の25%を食費に費やしていた。
1950年代では 20%に減少、現在では 10%にまで下がっているとのこと。
 
単純に 金額や比率だけでなく 収入の中の食品に費やす比率は小さくなっている割りに 量やカロリーは増えている との事。
 
これは米国だけでなく 戦後の日本でもこのような傾向があると思います。
 
今まで考えられていた 肥満の原因は・・・
 
新鮮な果物や野菜が入手しにくい、運動する時間や良質な食事をする時間がない等と考えられていましたが 今回の研究結果によると、肥満率の上昇と同時に、果物や野菜はより入手しやすくなり、運動する人が増加し、余暇時間も増えていることがわかりました。 
 
冷静に考えれば太ってしまったから食生活や運動をするようになるわけですので当然かもしれません。
 
それなのに それでも太ってしまうのは 安直に食品が手に入り 
その金額に対して量やカロリーが増えているからではないか?
っという風に分析しています。
 
現在 米国人の3人に2人が過体重または肥満と言われています。
 
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原因としてスナック菓子やファストフード、一人前の量の多さ、自動販売機、車ばかりで移動する事、テレビやコンピューターの前で過ごす時間が長い、等々 いろいろな原因が言われてきましたが今回のレビューでは、食品の価格低下が最も強く肥満に関連していると言っています。
 
確かに現代の日本でも そうですが 昔に比べて 食品が手に入りやすくなり しかも お湯を注ぐだけだったり 温めるだけだったりして簡単に食べられます。
 
逆に言えば 毎日苦労して食べ物を手に入れて 手間ひま掛けて作っていたら 
それほど極端な肥満に陥る事も少ないと思います。 

 

  このページはF.B.ページ "A seed" さんの了解をいただき、
2014-08-06 に紹介させていただいた記事の再掲です。

 

結局 昔に比べ 食べ物が 簡単に 且つ 大量に手に入るから
 肥満の原因になってしまっているのです。
 
今回の研究結果のレビューでは
果物や野菜の摂取量を増やしたり 運動量を増やすよりも、
食べる量を減らす事(特に砂糖入り飲料やスナック類)が肥満率の低減に効果的であるという 極めて当たり前のことが分かったそうです。
 
痩せるより まず太らない事。
 簡単で明確な事なんですけど・・・
 
僕が小さな頃は どんなにおなかが空いても 今ほど あちこちにファストフード コンビニやレストラン その他 宅配食もありませんでした。
 
今は 食べたいと思えば 24時間休み無く 誰でも 簡単に食品が手に入る時代。
 
昔なら僕くらいの世代 40代や50代の男性は 食事の支度だけで憂鬱になるくらい大変だったのに今ならコンビニでお弁当等を買ってくれば それで良いわけです。
 
 この違いは大きい。
とかく現代は便利になり過ぎて 様々な弊害が出てきているのかもしれません。
 
米国のこの肥満事情を考えると 近い将来の日本も他人事ではないような気がします。
 
改めて 食べ物を用意する 作る 食べるという行為を見直す時期に来ているのかもしれませんね。

 

- a seed 現代自然派調理研究家&プロデューサー  Jeff -
元々臨床検査会社に勤めていた所から健康的な食事に
興味を持ち、現在は静岡県焼津市の会員制レストランで
食事と健康についての研究や料理プロデュースをやらせて頂いております。
https://www.facebook.com/aseed.jp

                  

過去記事は目次代わりにpinterestに貼ってありますので、いつでもご覧ください。

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