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《食⇔健康をもっと知ろう》

地鶏はわずか1%!地鶏、ブロイラー、銘柄鶏って?

これから冬にかけ、寒さが厳しくなり鍋物向けなどに鶏肉の消費量が増える季節になってきます。

当店でも、冬のメインはズバリお鍋!

比内地鶏のお出汁でいただくそれは、まさに絶品です!

さて、みなさん「地鶏とは?」と聞かれて、答えられますか?

地鶏からイメージするのは「昔から日本にいて元気良く動き回っている」などでしょうか。

食品の表示問題に関心が高まるなか、そもそも地鶏と一般の鶏の違いは何なのか。

どのようなブランドに人気があるのかなど、

参考になるデータがございましたので、ご紹介いたします。

 

千葉県幕張本郷で営業されていましたレストラン"スロフード小杉" さんの
了解をいただき2015-12-14にF.B.pageから紹介した記事の再掲です。

 

 

まず日本で生産される地鶏の割合。

農林水産省によると、正確な出荷統計はありませんが、

地鶏の多くが含まれる3カ月以上飼育した「その他の肉用鶏」の出荷数は837万羽(2014年、食鳥流通統計)。

1年間に肉用として出荷される鶏が6億6,103万羽なのでその比率はわずか1%ほどです。

成長が早く、生まれてから40~50日で出荷される、いわば工業製品のような一般のブロイラーが市場を席巻しているなかで、

地鶏がいかに貴重な存在かが見て取れます。

ちなみに、この「その他の肉用鶏」には、「地鶏」の他に「銘柄鶏」も多く含まれる。

ある統計によると、地鶏の数は66種。

一方、地鶏とは別の区分けになっている「銘柄鶏」の数は112種あります。

ここで疑問になってくるのが、地鶏と銘柄鶏の違い。

「そもそも、銘柄鶏って?」という方もいらっしゃるのでは?

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まずは、地鶏。これ関しては、JASできっちりと定義が決められており、大きく4つの条件があります。

(1)在来種由来の血統が50%以上で出生証明ができる素びなを使っていること

(2)ふ化日から80日間以上飼育していること

(3)ふ化後は28日目以降は平飼いで育てること。平飼いとは、鶏舎の中また外で鶏が床や地面を自由に動けるようにして飼育すること

(4)ふ化後28日以降は1平方メートル当たり10羽以下の環境で飼育していること

「地元の鶏」で地鶏。「地面で平飼いしてる鶏」なら地鶏。

これは、間違いです。

一方の銘柄鶏にはJASなどによる厳密な規定はありません。

地鶏に比べ増体に優れた肉用種といわれるもので、

一般のブロイラーよりも飼育期間を長くしたり、エサを工夫したりして味を高めたものを指しています。

地鶏の表記は使えませんが、地鶏とブロイラーの中間に位置する手ごろなブランド鶏として

スーパーなどで存在感があり、たくさん並んでいます。

この銘柄鶏を、地名がついているから地鶏だと勘違いしている方も多いんだとか。

自然界の鶏は成鶏に達するのに4〜5か月かかるところを、ブロイラーは40〜50日で成鶏に達します。

その急激な成長によりブロイラーの30%近くは

体を支えることが難しく歩行困難となり、3%はほとんど歩行不能となっています。

なお心臓にも負担がかかり、100羽に1羽は心臓疾患で死亡。

食べるなら、健康的に育った地鶏をオススメします。

地鶏は、放し飼いでのびのびと育てられ、

ストレスが少ない環境で育っているので、肉質も上質で、しっかりとした歯応えがあります。

それに対してブロイラーは、薬漬けのストレスの塊のような鶏。

一種の工業製品と化してしまっております。

人間も動物も、ストレスはやはりよくないようです。

TPPの妥結により、よりいっそう食の安全というものが危ぶまれます。

本物を見極められるよう、知識と目を養うことが、急務になるかもしれません。

ありがとうございます。

                   

過去記事は目次代わりにpinterestに貼ってありますので、いつでもご覧ください。

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彦根市の漆作家 坂根龍我さんの作品を主に  waca-jhi's diary 

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