waca-jhiのブログ

《食⇔健康をもっと知ろう》

ポリフェノールは効果なし?

ポリフェノール 

残念ながら我々が思っているほど効果は無いようです。

赤ワインやブドウ、チョコレート その他 特定の果実や根などに含まれるポリフェノールで寿命が伸び、心疾患やがんのリスクが低減すると思われていましたが 今回それらが否定される結果が発表されました。

発表したのは 米ジョンズ・ホプキンズ大学医学部(ボルチモア)眼科学教授のRichard Semba氏ら。

今回 1998~2009年の間にイタリア キャンティ地方の65歳以上の男女783人を追跡調査した。

被験者は、ポリフェノールの豊富な食事を摂っており、尿中のクレアチニン等の代謝産物を測定した。

その結果、追跡調査期間中、268人が死亡し、174人が心疾患、34人ががんを発症。

しかも ポリフェノール濃度が最低値の人と最高値の人の死亡率に特に大きな差はなく、高濃度ポリフェノールは 心疾患や がんのリスクを減らす との関連もなく ポリフェノール濃度が最も低い人が心疾患発症率も低かった。

博士らは・・・「食事でポリフェノールを摂取しても、死亡、がん、心疾患が極端に減少するとは言えない。結局の所 バランスの良い食事と適度な運動が健康には重要なのだ」と言っている。

 

  このページはF.B.ページ "A seed" さんの了解をいただき、
2014-06-22 に紹介させていただいた記事の再掲です。

 

元々1992年に フランスのボルドー大学の セルジュ・レヌーが「フランス、ベルギー、スイスの人は、他の国の人々よりもチーズやバターといった乳脂肪、肉類、フォアグラなどの動物性脂肪を大量に食べていても、心臓病の死亡率が低い」という説を発表。

 赤ワインに豊富に含まれる「ポリフェノール」が、動脈硬化脳梗塞を防ぐ抗酸化作用、ホルモン促進作用がある!っと発表した為に 赤ワインブームを巻き起こしました。

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でも 実は 本当の所は よく分かっていなくて「単純にワインの飲みすぎで肝疾患で死ぬ人が多いから、相対的に心疾患で死ぬ人が少ないのだ」とか「フランス人の心臓疾患の発症率が低いのは 単にアメリカ人に比べて1回の食事量が少ないからだ」という学者もいたのです・・・

それなのに「フレンチパラドックス」と呼ばれ それら情報が都合の良いメーカー等に利用され 1990年代初頭、世界的に広まったのです。

結局の所 ポリフェノールに大きな効果を期待するというのは過剰な期待だったようで・・・

これからは 「ポリフェノールは体に良さそう・・・」ではなく 何より バランスの良い食事や運動を心がけたほうが良いようです。

参考URL
http://archinte.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=1868537


上記の結果から言えるのは科学的な見地で言う100%否定や100%の肯定を指し示す物では無く 将来またポリフェノールが再評価される結果も0%無いとは言い切れません。

このような実験結果は長年の積み重ねによって蓄積されていく物でもあるからです。

ただ現時点では今回の結果が最有力と思われている事に変わりはありません。

 

- a seed 現代自然派調理研究家&プロデューサー  Jeff -
元々臨床検査会社に勤めていた所から健康的な食事に
興味を持ち、現在は静岡県焼津市の会員制レストランで
食事と健康についての研究や料理プロデュースをやらせて頂いております。
https://www.facebook.com/aseed.jp

                  

過去記事は目次代わりにpinterestに貼ってありますので、いつでもご覧ください。

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