不安に負けないための話
相談者から「不安になるんです。どうすれば不安にならずにいられますか?」って聞かれることがあります。
そういう時にいつも思うのが、不安にならないようにするのは無理だということです。
医師から「治らない病気です、ずっと薬は必要です、合併症が心配だから定期的に検査しましょう」
そんな風なことを言われて不安にならない人はいないと思うんですよね。
ただ、不安に負けないようにコントロールすることは出来ると思うんです。
私も娘が難病だった頃は、毎日、不安に襲われました。
検査数値が正常値になるまでの4年間、不安にならない日は一日もありませんでした。
そんな日々が続くと、不安で潰れそうになるんです。
なので、不安に負けないように自分でコントロールしていました。
私なりの方法ですが具体的には
1.病気のことを検索したり調べたりするのを止めました。
調べれば調べるほど、心が絶望するからです。
難病ですから、調べても希望に繋がるような情報がないからです。
調べれば調べるほど気力がなくなっていく自分に気づき、病気について調べることを止めることにしました。
2.体に良い情報を本やネットで調べ続けました。
体が持つ自然治癒力の素晴らしさや可能性、そういったことを想像できるからです。
また、そういった情報や本の中には、難病を克服した内容が含まれていたりするので希望が湧いてきました。
3.未来でなく、今に意識を向けるようにした。
人の意識は、過去、現在、未来、を足して100になります。
それは、どこに意識をたくさん向けるかによって精神状態が変わるということです。
変えられない過去への意識は、後悔や苛立ちなど、今の自分を受け入れにくくします。
また、今の自分を受け入れられない自己不信では「治らない」や「進行する」という情報に心が揺れてしまうのです。
そして、見えない、どうなるか分からない未来を意識したときに強い不安が襲ってくるのです。
難病克服支援センターさんの了解の上、記事を転載しています。
そうならない為には、いかに今できていることや今楽しめれていることに意識を向け、現在の自分のために、今何をするかを考えることで未来への不安から救われました。
4.「昨日が大丈夫だったから今日も大丈夫だった、今日も大丈夫だったから明日も必ず大丈夫」と常に自分に言い聞かせました。
言葉のもつ不思議な力、言霊にも似てますが、ポジティブな言葉と実感の積み重ねをしました。
「今日も大丈夫」だったという成功体験が積み重なることで、「明日も大丈夫」という自信や確信に変わっていったのです。
私の具体例でいうと「娘は昨日、歩いていたから今日も歩いている。今日も歩いていたから明日も必ず歩いている」と言い聞かせていたのです。
この言葉を強く実感させるために行ったのが、毎夜の娘と2人で行った散歩でした。
娘との闘病は、難病だけと戦っているのではありませんでした。
過去や未来、後悔や苛立ち、そして不安や恐怖と戦っていました。
そして、誰とも共有しがたい孤独と戦っていました。
そんな状況の中で「諦めずに前に進めたこと」
それが娘を治せた一番の要因だと実感しています。
そんな自分の経験から闘病中の方に意識して欲しいと思うことは
「不安にならないことではなく、不安に負けないようにすること」
過去記事は目次代わりにpinterestに貼ってありますので、いつでもご覧ください。
彦根市の漆芸家、坂根龍我さんの作品などは waca-jhi's diary
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