種子法廃止の脅威
今年2018年の3月末で種子法(主要農作物種子法)が廃止されます。
種子法とは何か?
元々 日本の主要な農作物(稲、麦、大豆等)は、国が予算を組み 都道府県の管理下で品種改良や種の保存等 そして普及されてきたわけで・・・これは戦後の食糧難の時代を乗り切るための法律でした。
それが90年代くらいから農業の多国籍化が進み民間企業が作る種の交雑種や遺伝子組み換え種が出現してきて 国や行政だけで囲い込んでおくことが難しくなってきたのです。
簡単に言えば外国からの市場の開放を迫られていたわけです。
この法律が廃止されるとなると どうなるか?
一応 種子法廃止の際の付帯決議案には・・・
・一企業の独占状態になって価格が高騰しないようにすること
・海外に優れた種子が流出しないようにすること
等がありますが 具体的にはどうするか?はまったく書いてありません。本当に安くて良質なものが出回るのでしょうか?
種子法が廃止される理由は?
表向きは 自由競争にすれば価格が下り より利便性が向上するから・・・
らしいですが、安定供給のために国が管理していたのを止めたらどうなるか分かりそうなものです。
どう考えても 米国の経済圧力に負けたとしか思えません。
先を見ても 多国籍バイオ種子販売企業らが独占し価格を吊り上げるか 大量生産した遺伝子組み換え米等が主流になってしまい在来種が自然交配により淘汰されてしまう可能性が大です。
また一般企業に日本人全体の食文化や健康等が左右されてしまうという懸念も・・・
これらに対する抵抗方法はあるのでしょうか?
アジア向けに研究されている ビタミンAを強化したゴールデンライス(黄色)手前は通常の長粒米。世界には 米を食べる人も多いので当然狙って研究していると思われます。
遺伝子組換えに対して反対意見を持つ人は 闇雲にただ反対を叫ぶだけでなく 生産者さんや行政に働きかけ在来種を守っていくための協力を惜しまないことも大事だと思います。
(ここでJAにも頑張って欲しい)
世界的に(特に欧州では)在来種を保存するための取り組みが盛んになっているので それらとも連携していっても良いと思います。
実際2002年にも 日本国内で 遺伝子組換え稲を米国のM社と県とが共同開発や商業化を目指したことがありましたが 関係者による署名運動の結果 短期間に58万人もの署名が集まり中止となった例がありました。
法律はOKでも 食べる側がNOということは とても大事なことなのです。
食べることは生きることなのですから・・・
a seed プロデューサー 現代自然派調理研究家 Jeff
元々臨床検査会社に勤めていた所から健康的な食事に
興味を持ち、現在は静岡県焼津市の会員制レストランで
食事と健康についての研究や料理プロデュースをやらせて頂いております。
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