美味しそうな赤色の虫
着色料には いろいろな種類がありますが・・・
天然着色料 コチニール色素
http://ja.wikipedia.org/wiki/コチニール色素
「コチニール」 エンジ虫、
元々は民族衣装等を染めるために使われていた染料。
この虫から 赤色を使う イチゴミルクやファイバードリンク、ソーセージ、ハム、ベーコン、アルコール飲料、イチゴ系スナック、いちご大福等、カマボコやナルト エビ等使用の練り製品 魚肉ソーセージ グレナデンシロップ等に使われています。
この虫で赤色からピンクやパープルまでの色が作られます。
別名:
ちなみに この赤の色素が取れるのはメスだけ。
エンジ虫のメスは、卵を持つと倍くらいに膨らみます。
そのメスが卵を生む直前にハケで人が集め 熱湯で煮沸した後、天日で乾燥させたものを潰し色素にします。
現在 日本でのコチニール色素年間消費量は100トンを超え、全世界では約1200トンもの量が消費されているそうです。
その他には・・・
染色品 和服 布地 繊維 織物 紙 染め物 草木染め
化粧品 口紅 頬紅 マニュキア ヘアーダイ アイシャドー
薬 錠剤 粉末剤 飲み薬 医療分野 マーカー 病理検査 細胞染色 蛋白質染色 顔料
退色しない高級赤インク 絵の具等々
2014-05-18に紹介させていただいた記事の再掲です。
2007年までは「カンパリ」にも使われていましたが現在は代替着色料として
その他 代用品として 紅麹から取れる赤色もありますが 合成着色料やコチニール色素に比べ
「鮮やかさ」が鈍い為 利用されにくいようです。
アレルギーについて・・・
コチニールを使った製品を飲食し、かゆみや呼吸困難等のアレルギー反応を起こした例がいくつかある為 現在消費者庁が注意を呼び掛けている。
http://www.caa.go.jp/safety/pdf/120511kouhyou_9.pdf
比較的 安全性の高い添加物と思われますが 美味しそうに見せる為や売れ行きを良くする為に使用します。
色がキレイな方が売れるからです。
着色料は元来無くても良い物であり アレルゲンになり得る物として考えたら出来るだけ摂取しない方が良いと思います。
医薬品の判別用としては有った方が良いと思われますが、一般的な食品の場合は着色しないと食べられないという事はありません。
メーカーに言わせれば 消費者が 綺麗な赤色を欲しがるからと言いますが 本音を言うと 入れないと売れないから・・・
もし本当に消費者が・・・と言うなら 入れる理由を明確に消費者に伝えてみれば良いのです。
そうすれば 消費者も考えるでしょう。
でも そういった事はメーカーからすると 手間が掛かるし面倒だからやらないのです。
医療の世界では 近年はインフォームド・コンセントと言って
「患者と医師の間で正しい情報を伝えられた上での合意」を重視していますが まだ食品には そういった概念がありません。
確かに医療と違って 一般的には即 生死に関わらないだけに どうしても曖昧になりがちですが、
体に何かを入れるという行為として考えたら似たような物。
実際に「焼肉店でのユッケ食中毒事件」等を考えれば 食品もインフォームド・コンセントは有って良いと思います。
この食品には○○が使われています。
これは こういう物質で 食べるとこういうリスクがあります。
っという表示が もっと有って良いと思うのです。
(特に日本では そういう所が弱いと感じます)
また 現代の食品表示は メーカー寄りな都合が多く 決して消費者寄りな表示だとは思えません。
その為に私達は少しでも勉強し 色や見た目で購買しなければ 天然合成に関わらず 着色料自体の使用が もっと少なくなると思うのです。
友人の食品関係のエキスパートに言わせれば 食品は
「見た目だけなら いくらでも美味しそうに見せられる。」との事。
例え本当は美味しくなくても・・・です。
ですから私達 消費者は 見た目で選ぶのではなく 中身を よく理解した上で選ぶ事が重要だと思うのです。
- a seed 現代自然派調理研究家&プロデューサー Jeff -
元々臨床検査会社に勤めていた所から健康的な食事に
興味を持ち、現在は静岡県焼津市の会員制レストランで
食事と健康についての研究や料理プロデュースをやらせて頂いております。
https://www.facebook.com/aseed.jp
過去記事は目次代わりにpinterestに貼ってありますので、いつでもご覧ください。
彦根市の漆芸家、坂根龍我さんの作品などは waca-jhi's diary
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