目の前のマイナスは、未来のプラスのために
お母さんの自転車に乗せてもらっての登校。
歩いて楽しそうに学校へ向かう子たちをどんな気持ちで見ていたのかなと思います。
「起立、礼」
そんな言葉で始まる日々。
小学生にとって何気ない一日の始まりでさえ、娘にとっては大変なことでした。
椅子から立つ力がなく、周りに支えてもらいながら1日が始まります。
背中の筋肉が弱く側弯症だった娘にとって、椅子に座って体を維持するのも大変だったんだろうなと思います。
運んでもらって食べるだけの給食。
何でも出来るみんなのことが羨ましかったと思います。
「もう大丈夫、出来ない事が出来るようになっていく」
そう娘に伝えることが出来たのは5年生の冬でした。
6000を超えていたCK(筋肉の壊れる値)が131(正常値)まで下がったからです。
5年をかけて徐々に下がっていき、体は正常化されていきました。
そして私の言葉通り、娘は出来なかったことが出来るようになっていきました。
側弯症が治っていたことについては、医師も驚いていました。
高校生になる頃には、病気だったことを忘れてしまうほど、みんなと同じことが出来るようになっていました。
ギターを背負って学校へ通う姿をみては「よくここまで頑張ったね」といつも心の中で思っていました。
文化祭、みんなの前でギターを弾きながら歌う姿は、小学生だった頃には想像できない景色でした。
そんな娘は今、大学3回生。
就職活動とSHOW ROOMのライブ配信をしながら、楽しく元気に過ごしています。
仕事もライブ配信も、人から支持を受ける喜びがあります。
何も出来なかった辛さを経験している彼女が、人からの支持を求めて新しいことにチャレンジしています。
そんな彼女にとって人から支持される喜びは、誰よりも人一倍に大きいものでしょう。
難病克服支援センターさんの了解の上、記事を転載しています。
過去記事は目次代わりにpinterestに貼ってありますので、いつでもご覧ください。
彦根市の漆芸家、坂根龍我さんの作品などは waca-jhi's diary
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