動物の味覚と味蕾
味覚と言うのは 本来 腐っている物や毒を感知する為の機能と
生きて行く為に必要な栄養素を判断するセンサーのような物と考えられています。
つまり 食べられるかどうか(栄養価の内容)を判断する為に備わった機能なのです。
面白いのは 苦味にはとても敏感に出来ていて
甘味には結構寛容に出来ているようです。
2015-09-21に紹介させていただいた記事の再掲です。
これは苦味が毒だった場合 微量でも危険な場合があるのと
逆に甘味を栄養と判断できれば 大昔の場合
次にいつ食べられるか分からない為に 食べられる時に沢山食べられる様に出来ていると考えられています。
だから甘い物はブレーキが掛かりにくい(苦笑)
それらを踏まえて考えれば 食べ物の好き嫌いというのは 香りや食感 その他 環境も大きな影響を与えますが
本来のナチュラルな味覚を持っていさえすれば 基本的には好きな物を選択して食べることによって 栄養が満たされるように出来ているはずなのです。
特に人間以外の動物ではこの傾向は顕著です。
そういった意味で現代人は 香りや食感、その他 環境に左右され過ぎているのかもしれません。
どんな動物でも 基本的な味は「味蕾」を使って感知している事が分かっています。
面白いのは牛や豚 ウサギ ヤギなどの草食動物の舌には一般的に味蕾が多く 猫やライオン 虎などの肉食動物の舌は味蕾が少ないのです。
これは草食動物は 「多くの草の中から食べられる草と食べられない草を判断しなければならないから」っと考えられています。
肉食動物は おおよそ食べる動物の種類も決まっているし生きた物しか食べないので腐敗の心配は無いので少ないと考えられています。
ちなみに味蕾の数は
牛・・・・・・・・2万5千
ウサギ・・・・・・1万7千
豚 ヤギ・・・・・1万5千
人 乳児・・・・・1万
人 大人・・・・・5千~7千
犬・・・・・・・・・・2千
猫・・・・・・・・5百~千
鶏・・・・・・・・・20~30
何と丸呑みする蛇・・・約0
その他面白いのは 濁った水の中で生息するナマズなどは20万もの味蕾が身体の表面 全体に分布しているそうです。
一概に味蕾が多ければグルメと言う訳ではありませんが
多い方がグルメという点で有利ではあるようです。
忙しい現代の食事では舌の上で味わうのは1~2秒と言われています。
これは食品は安全という前提で食べているから良いのですが もし安全でなかったら・・・と思うと恐ろしいですね(冷凍食品の毒物混入事件等)。
味覚を鍛え 味蕾の数を減らさないためにも よく味わって食べる習慣を身につけたい所。
一般的に「よく噛んで!」っと言いますが
意味の無い行動では なかなか実行は難しいと思います。
その味を あとで自分で再現するつもりで食べれば自然に噛む回数も増えるでしょう。
「この料理の味付けは何だろう?」っと考えて食べるのが一番お勧めです♪
- a seed 現代自然派調理研究家&プロデューサー Jeff -
元々臨床検査会社に勤めていた所から健康的な食事に
興味を持ち、現在は静岡県焼津市の会員制レストランで
食事と健康についての研究や料理プロデュースをやらせて頂いております。
https://www.facebook.com/aseed.jp
過去記事は目次代わりにpinterestに貼ってありますので、いつでもご覧ください。
彦根市の漆芸家、坂根龍我さんの作品などは waca-jhi's diary
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